『カント全集 7 』

カント全集 7 『カント全集 7 』坂部恵・平田俊博・伊古田理 訳(岩波書店)、読了。

『人倫の形而上学の基礎づけ』と『実践理性批判』の巻。『純粋理性批判』において、カントは、我々にとって自由というものが存在するならばそういう仕方でしかありえないという在り方を蓋然的に定立した。『実践理性批判』においては、カントは自由を実践的に必当然的なものとして提示する。

しかしこれが、とてつもなくむつかしい。難解というのではない。『純粋理性批判』と同じくカントの文章は理路整然としていて、納得しつつ読みすすめることができる。しかし、この本は頭で理解してもどうにもならない。

 この法則は、感性的自然としての感性界に、(理性的〔存在〕者にかんして)知性界すなわち超感性的自然〔本性〕の形式を与えるが、とはいえこの感性界のメカニズムを断ち切ることはない。ところでもっとも一般的な意味での自然〔本性〕とは、物の現存ありかたが法則のもとにあることである。理性的〔存在〕者一般の感性的自然とは、その〔存在〕者の現存が経験的に制約された法則のもとにあるこの〔存在〕者の存在であり、したがって理性にとっては他律である。この同一の理性的〔存在〕者の超感性的自然〔本性〕は、これに反して、それが現存するにあたって一切の経験的制約から独立な、したがって純粋理性の自律に属する法則にしたがっていることである。そして事物の現存を認識にしたがわせるにあたっての法則は、実践的であるから、われわれが概念化できるかぎりの超感性的自然〔本性〕と、純粋実践理性の自律のもとにある自然〔本性〕にほかならない。この自律の法則は、ところで、道徳法則である。 (…) ( 184 頁)

この「道徳法則」。これを理解したのなら、これに従って生きているはずだ。むつかしい。

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