『確率論 (ケインズ全集第 8 巻)

確率論 (ケインズ全集第 8 巻)『確率論 (ケインズ全集第 8 巻)佐藤隆三 訳(東洋経済新報社)、読了。

(…) 個々の事例に付随する状況についてなんらの分析も行わないで, ある与えられた事象が観測された 1000 個の事例においていつも生起したという事実のみから, それは未来の事例においてもつねに生起することは確からしいと推論することは, 類比を少しも考慮に入れていないので, 弱い帰納的推論である. ( 465 頁)

確率を根本から問うた本だ。それを計量可能なものに限定せず、論理学的に徹底的に形式化することからはじめている。ケインズの最終的な目標は実践的なところにあったと思うのだが、そのためにこそこの本では形式化を徹底してやる必要があったのだろう。

数学と論理学の素養が皆無である私には、頭から煙が出るんじゃないかと思うほどに難解な本だった。それでも、ずっと興奮しながら読みすすんだし、確率について数えきれないほどの示唆をあたえてくれた。どこを開いても考えるヒントに満ちている。今回はノートもろくにとらずに通読しただけなので、何年かのうちに精読するつもりだ。

ただ、そのためには基礎学力をもっとつけないと話にならない。数学は、息子の成長にあわせて、算数からいっしょにやっていくとするか。

そして、フレーゲとラッセル。そこからまたウィトゲンシュタインへ。

(…) 推論はすでにもっている推定の根拠を強化することしかできない. それは予想を生み出すことはできない. ( 485 頁)

インディケーターのパラメータいじりがなぜダメなのか、よくわかる言葉だ。

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