メモ 2006 年 11 月 16 日
『と おもったら il riccio di mare 』イエラ・マリ作 来栖カイ訳(ブロンズ新社)。
これはボクがみててもおもしろい。そして、うちの子も好きなんだよな。
『キルケゴール著作集 10 』(白水社)所収「不安の概念」氷上英廣訳。
(…) 冗談がまじめなことばと同じような作用をすることもあるし、その反対の場合もありうる。口に出していうのも、黙っているのも、意図した効果とはまったく反対のものを生みだす場合がある。この点に関しては、何の限界もない。 (…) ( 110 頁)
何を話してもきちんと伝わらない。自分の考えや感情を正確に言葉に表すことができたとしても、相手が了承するそれは、自分の意図とはちがってしまっているだろう。なんていうような諦めと、自分の意図や行動を説明することはできるだけ避けるべきだという倫理的 (?) な配慮から、つい黙りがちになってしまう。
だけど、たぶんそれは倫理的なことじゃない。「口に出していうのも、黙っているのも、」ある意味では等価なのだから、黙ることに話すこと以上の価値をおくのは間違いだ。
語るにせよ黙るにせよ、それが自分の意志を超えた働きをもつ(あるいはなんの働きもしない)ことを認識したうえでなお語り・黙すこと、そこに倫理的な何かがあるんだと思う。
ビール 2 リットル。