叢書ウニベルシタス   321 スピノザと表現の問題』 ジル・ドゥルーズ

叢書ウニベルシタス   321  スピノザと表現の問題叢書ウニベルシタス   321 スピノザと表現の問題』ジル・ドゥルーズ 著 工藤喜作・小柴康子・小谷晴勇 訳(法政大学出版局)、読了。

(…) デカルトの形而上学はこの企てを完成させた。というのは、自然の外に、自然について考える主体と自然を創造する神のうちに有を求めているからである。逆に、反デカルト的反動において問題となるのは、力 (forces ou puissance) を与えられた自然の権利を回復することである。 (…) ( 233 頁)

このような観点からスピノザの思想が描かれる。本書では、同じように反デカルト的な指向を持つものとしてライプニッツが諸所で連れ出され、それはスピノザとライプニッツの決定的な差異が提出される「結論」まで続く。

個人的にはここ半年ほど目の調子が悪くて読書がすすまなかったのだが、この本に圧倒されて猛烈に読書欲がわくことになった。徹底的に論理的なその緻密さを楽しみつつ読みすすめていくと、終盤にとつぜん空が晴れ渡ったような感動がやってくる。スコーンと抜けるというか。すごいわ、この本。『差異と反復』も読みかえそう。

『エティカ』を読んだ人には絶対的におすすめできる本だ。

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